2017年12月13日

ZONDEについて

ZONDE導入に当たって現場や各社の話を聞いている内に気が付いた点があります。
ZONDEのシステムはデータを全てクラウドで管理するシステムです。

経営者、管理者側からみると現場資料を非常に効率的に整理が可能で、業務の短縮化やコストカットが図れます。
しかし、実際に使う人たちから見れば、これまでの仕事方法が変わり、一から覚える必要が出てきます。
言葉は悪いですが、新しい方法覚えるの面倒だから嫌だといった意見が出てきます。
特に、ZONDEがターゲットとしている建築土木業界で、さらに実際には職人さん達に使用して頂くことになりますが、この業界の方々は通常の会社員の方々では想像がつかないくらいアナログでパソコン等のIT機器が苦手な人が多いです。
そこでZONDEには極力直感的感覚で操作が可能なように設計しています。特に劣化図作成機能には力を入れています。
選択肢から劣化症状を選んでいくだけで作成可能にしており、最初は戸惑うこともありますが、慣れてくれば手書きと変わらないスピードで記入が可能になってきます。

何故ZONDEが劣化図作成機能にこだわっているかですが、私の経験が大きく関係しています。
現場での調査には画板やデジカメ、図面、4色ボールペン、パルハンマーやマスキングテープ、場合によってはラッカースプレーといった道具が必要です。
まずは調査道具を減らしたかった。ZONDEを使用すれば画板、デジカメ、図面、4色ボールペンは不要になります。
次に画板に白紙の設計図をセットし、4色ボールペンを用いて劣化箇所や症状を記載していくのですが、足場やゴンドラに乗った状態で書き込むのは大変です。さらに劣悪な環境で手書きするので、書いた文字が後々読めない事も多く、図面化する時に色弱な人では赤と緑の見分けがつかないことが多いです。
さまざまな劣化凡例を使い分けて手書きされている場合もありますが、書き分けも面倒であり、間違いも多くあります。
ZONDEではこういった問題が解消されます。

劣化管理以外に物件管理、写真管理、黒板管理が現在ZONDEの有する機能になります。
・物件管理は、あえて工事管理とは考えていません。何故ならば、工事はその時だけで終わってしまいます。しかし、その物件(建物)は取り壊さない限り今後もそこにあり続けるのです。工事はその物件にとっての履歴の一つでしかなく、今後も積み重なっていくので物件を管理する事で工事履歴も積み上げていく管理体制を導入しました。
・写真管理は事前に写真台帳を作成し、その中で撮影する事で最初から台帳形式の管理が可能にしています。通信環境やデバイスの状況により、現状では操作に時間が掛かる場合もあるので、デジカメ、スマホで撮影した写真を登録する方法を推奨しています。
・黒板管理は電子黒板を作成し、写真台帳と連動することで黒板を合成出来る機能です。現在の黒板はおまけのような機能でしかなく、今後使いやすい開発をかけていく予定です。

以上の3点が標準機能になります。

劣化管理はオプションとなっていますが、ZONDEの目玉機能です。CADを利用することなく、タブレットであれば画面に触れていくだけで劣化図が作成可能で、劣化集計表も自動で作成できる機能です。

『もっと簡単に、もっと正確に。』をテーマとして今後も改善に向けて頑張ります。